テクスチャー
2018.12.09
集水桝の蓋である。

何けなく町にあふれている集水桝の蓋ではあるが、横基調の格子のバランスがとても奇麗である。そして注目すべきは表面のテクスチャー。これは滑り止め効果を狙っているもの思われるが、その機能面もさることながら、鋳物ならでは造型である。

このようなテクスチャーは、一度溶かすという工程がない限りこのような造型は出来ない。シンプルな形状〈デザイン)に鋳物らしさの特徴のテクスチャー。

造型性と言う面から見た鋳物らしさが凝縮されている製品である。

2018.12.09 20:06 | 固定リンク | アートシーン
旗差し
2018.12.02
先週と同じビルにあった「旗差し」である。

最近は祝日に国旗を掲げることも少なくなったが、昔は祝日を「旗日」と言い、文字通り祝日には旗を掲げた。その旗を支持する旗差しであるが、これも美しい鋳物で製作されていた。

旗差しも、最近ではパイプを溶接をしたものが殆どなのでとても味気ないが、やはり旗は常に何らかのシンボルであり、特に国旗を支持するものはこれくらいの重厚感があって欲しいと思う。

唐草の文様と縦スリットがバランス良く組み合わされ、壁面定着部(台座)の文様は西洋のものなのか、あるいは仏像の台座のデザインから来ているのか・・・いずれにしても落ち着きと品格のあるデザインとなっている。

材質はやはりブロンズ鋳物であろう。このように、一瞬見落とされ勝ちなところにしっかりとした鋳物が使われているのを見ると、とても嬉しくなるのである。

2018.12.02 20:48 | 固定リンク | アートシーン
レリーフ
2018.11.25
前回はモダンな建物に使われる鋳物を紹介したが、今回は「ザ・鋳物」的コテコテの鋳物である。

これは東京駅丸の内側にあるとあるビルの扉である(ビルの名前をメモするのを忘れてしまった)。とても有名なビルなので知っている人も多いと思う。歴史と格式のあるビルであるが、そこに当時の財力と権威を示す象徴として、重厚な鋳物を使った門扉が設置されている。

この門扉はかなりの重量があるため構造と施工に大変な苦労があったことは想像に難くないが、きっと対外的な信用を示すためにも、このような立派な門扉が必要があったのであろう。今ではなかなか作るのが大変な門扉である。

そしてここに使われているのはブロンズ鋳物。そしてこの重厚な唐草文様の繊細な凹凸は鋳物でなくては出来ない表現である。いわゆる鋳物らしさを最も分かりやすく伝えている事例と言えるであろう。





2018.11.25 20:51 | 固定リンク | アートシーン
2018.11.11
普通の人はあまり気にならないところについ目が行ってしまう。いわゆる職業病とでもいうのだろうか。

これは見ての通り、東京駅周辺のどこかのビルの扉であるが、中央部分に鋳物の装飾が施してある。見たところ多分アルミ鋳物であろう。自動ドアにさりげなくこのような装飾がなされるとぐっと高級感が増す。そして私はどうしてもそういうところに目が行ってしまい、思わず写真を撮ってしまうのである。

鋳物は古いデコラティブな装飾というイメージを持っている方も多いと思うが、近代的な建築においてはこのような装飾過多ではないが、鋳物ならでは凹凸感を上手く生かすと建築全体に奥行とインパクトと高級感が生まれる。特に人の目に触れるところに使うと効果的であることは間違いない。

これは残念ながらモリチュウの実績ではないが、景観鋳物にたずさわる立場の人間として、このような効果的な使い方を伝え広めていかなくてはいけないと思うのである。

さて、次回はこちらとは対照的にコテコテの鋳物を紹介したいと思う。

2018.11.11 16:57 | 固定リンク | アートシーン
ベンチ
2018.11.04
有楽町駅から徒歩で2分ほどの所にあるベンチである。

休日、アウトドアカフェで賑わうおしゃれな場所。そこにあるベンチがこの写真である。フォルムはシンプル、かつバランスが取れていて実に美しいフォルムである。しかしベンチは座ったらすぐに脚がおれてしまったら大変なことにある。なので、ある程度強度がないといけない。そういった意味では、スッキリとしたデザインを追求するのは見た目以上に難しいものである。

このベンチは、強度を出すために、脚部の断面形状がT字になっている。そしてその形状を溶接で作ることもできるが、鋳物の方が作りやすいケースもあり、このベンチの場合はそれにあたる。鋳物というとデコラティブな印象があるが、構造上求められる形状が鋳物の方が作りやすい場合は、鋳造という製造方法が選択されることもある。そして鋳造という製造方法であるが故に、このようなシンプルで美しいベンチが出来るのであれば、やはり鋳造はアートに最も貢献できる製造方法であると言える。鋳造についてもっと知っもらえれば、より一層美しい世界が広がるはずである。



2018.11.04 20:45 | 固定リンク | アートシーン

- CafeNote -