社長ブログ

2018.10.14

鋳物の街路灯

オレゴン州セーラムにある鋳物の街路灯である。

オレゴン州はアメリカ西海岸にある。シアトルのあるワシントン州とカリフォルニア州の間に位置する春から秋にかけて非常に気候が良い場所である。そのオレゴン州の州都がセーラム。そこに立ち寄った時に撮影したのがこの街路灯である。

鋳物の街路灯であるためレトロな雰囲気はあるが、いわゆるコテコテのデコラティブとは違う比較的スッキリしたフォルムである。しかし細部に目を配ると鋳物ならではの表現が沢山みられる。特に「州のマークの鋳出し」や「ハカマ(照明灯下部の太い部分)からポールにかけての曲線」、そして「ポールの縦に伸びるスリット」などがそれに当たる。そして表面の塗装がやや劣化をしているが、風景の中に溶け込んでいる。これも鋳物の特長の一つである。

街路灯だけで街が形づくられるわけではない。この写真から見てもわかる通り、街路樹、周囲の建物、電線の無い道路など様々な要素が合わさって美しい街が構成される。まさにコーディネートの力が試されるのである。

ちなみに、この美しいフォルムは地震の無いオレゴンだからこそ出来るデザインかもしれない。そういう意味では残念ながら日本の街づくりはどうしても保守的にならざるを得ない。

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