社長ブログ

2019年06月

2019.06.23

新郷工業団地50周年モニュメント

先日新郷工業団地の50周年モニュメントが竣工をした。

これは、日本芸術院会員の春山文典氏がデザイン及び原型制作を行い、川口市内の富和鋳造様で鋳造をされたものである。素材は鋳鉄製である。

このモニュメントは、縄文式土器をイメージしてたデザインとなっている。縄文時代には文明が急速発展した時の弾けるようなエネルギーがあり、それが土器に表れていると言われている。このモニュメントも、これまでの新郷工業団地各社の力強い活動と絆を称え、かつ今後の更なる発展を願い、縄文時代のパワーになぞらえた、力強さと上昇をイメージさせる伸びやかなフォルムとしている。

そして、かねてから鋳鉄には独特の強さがあると主張をしてきたが、その「素材力」がいかんなく発揮されたモニュメントでもある。この素材独特の武骨さと内面から出てくる強さは見る者を魅了してやまない。朽ちることのない鋳鉄製のモニュメントは、今後の経年変化による深みが楽しみでもある。この作品は、後世に残る貴重なアートであることは間違いない。
新郷工業団地50周年モニュメント

2019.06.22

ISO9001の審査

先日ISO9001の審査が行われた。

審査の結果としては、幾つか観察事項としての指摘を受けたものの、無事終了した。
しかし、審査の過程で様々な改善点が見つかってきた。いままでやってきた改善が点で終わっていて、線になっていないことが散見された。また、チェックの仕組みがまだまだ甘いことも良く分かってきた。

以前、埼和興産の現会長である田中一治先輩が「ISOはいいよ。俺が言いたいことを全部語ってくれるから」と言っていた。その時は自分の会社がISOを取得できるとは思っていなかったので「そんなものかなぁ」と思っていたが、今回そのことを正に実感した。

実は、今までは自分が審査官の方からの質問に答えていたのであるが、今回はほぼすべて3人の幹部社員に答えさせた。審査官の鋭い突っ込みに必死に答えたり、答えに窮したりしていたが、それがとても良い経験になったはずである。終了後の3人の顔を見ると、「まだ全然じゃん」といった表情をしていた。そして審査官の質問は、事前に打ち合わせをしたのではないかと思われる程、かなり私が日々言っている事と重複をしていた。

終了後に各自気付きをまとめさせたところ、私の分も含め、延べ176個出てきた。これを改善の材料とし更に良い会社にしていきたいと思う。ISOは目的ではなく、会社を良くするための手段であり、ツールとしなくては意味がないのであろう。

2019.06.16

ボンズさん最新作

これはボンズさんの最新作である。

初めてではあるが、どこかの案件に向けて作ったものではなく、自分自身の為に作ってもらった作品である。

銅板鍛造の良さと、ボンズワールドが見事に炸裂する会心の作品であると私も思っているし、ボンズさん自身もそう感じているような気がする。この写真は、先日開催されたHouse de Art(毎年立川の外人ハウスで開催される)の際にお披露目をしていた写真であるが、そこに集まってきた人たちの評判も「上々だった!」と、ボンズさんが言っていた。

今はモリチュウの社内に仮置きされているが、いずれ社内のきちんとした場所に設置を予定している。

そして、これが社員、そして自分自身に日々投げかけるメッセンジャーとしての役割(そしてこれこそが本来のボンズアートの役割なのであるが)を果たしてくれることを期待しているのである。

ボンズさん、素晴らしい作品をありがとうございます。もう一つくらい欲しいですね!

ボンズさん最新作

2019.06.08

経営計画発表会

昨日は、年に一回の経営計画発表会であった。

6月が期首であるモリチュウでは、6月の第一週目の金曜日に、経営計画発表会を開催する。
これは、毎年恒例で全社員が一同に集まり、これからの1年の方針を伝える。
そして、社員全員で懇親を深め、一体感を醸成する機会としている。

発表会に当たっては、計画書として印刷をするために少し前に作成しておく。
しかし、発表をする当日にはすでに考えが変化をしているときがある。
芸術家などアーティストが作品を作った瞬間から、すぐに「もっとこうした方がいいのでは・・・」と変えたくなる心理に似ている。

しかし、そうコロコロ変えすぎても社員は戸惑うし、腰が据わっていない状態となってしまう。なので「一旦これでいいんだ」と決定をする。その瞬間からこれでいいのかと不安になる。

常にこのせめぎ合いに苦しむのであるが、ぐっと抑えることが実は大事だと考えている。

一旦決めたらまずは実行し、経緯を見て、必要であれば柔軟に変更をする。

これを地道に繰り返しながら前進をしていくしかないのであろう。
経営計画発表会

2019.06.06

前夜

水は動かないと淀んでいく。
逆に、清流の水は常に動いている。
澄んだ湖面は鏡のようだが、湖底からは常に新しい水がこんこんと湧き出ている。
流れている水も、そこに美しい風景を映している湖面の水も、水ではあるが「同じ水」ではない。

10年前と今の自分の写真を比べると明らかに変化をしている。
しかし日々の中では、その変化はよくわからない。
表から見て変化をしていないように見えても、実は日々変化をしており、中はまるで変っている。
体内で起こるこの現象を「新陳代謝」という。
そしてこの変化が活発であるほど、常に澄んだ清らかな状態、つまり淀んでいないと言うことである。
「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書)で分子生物学者の福岡伸一氏は、このことを「動的平衡」と言っている。そしてそれが、生命の元であると言っている。

会社の中も、常に変化を起こし、変化をしなくてはいけない。
活発に動いて、ある意味組織にストレスを与え、再生をしていかなくてはならない。
そして、新しい水を注ぎ込み、新しい変化を作るきっかけが、明日の経営計画発表会である。

さて、どうなるか? 楽しみである。

2019.06.04

歩く

出来れば、精神的なアップダウンはないに越したことはない。

しかし、人間であれば気分が良いときもあるし、悪いときもある。
気持ちが乗るときもあるし、乗らないときもある。

実は今日はあまり気分の乗らない日であった。しかし、どうしても外に出なければいけない用事もあったので、会社から外出をした。都内の用事だったので電車での移動である(都内は道が混む可能性があるので、基本的には電車移動である)。

電車での移動となると、否が応でも歩かなくてはいけない。そうすると、あら不思議、なぜか元気が出てきた。そうか、気分がすぐれないときは、体を動かせばいいんだ、と改めて感じた瞬間であった。

そういえば、毎週日曜日にジムに行くとき、ちょっと憂鬱になるが、いざ行って体を動かすと気分が良くなる。逆に言えば、体を動かさないと、精神的にも「ふんづまる」ということだ。頭で考えるのも大事だが、体を動かすことはもっと大事。感覚的には、体7割、頭3割といったところだろうか。社員、特に内勤の社員も時々外に行かさないとだめだな・・・とも思った。

自分も社員も、もっと外出をして、体を動かすようにしよう!

2019.06.02

婦人青少年会館

この写真はつい数か月前に竣工をした川口市内にある「婦人青少年会館」のフェンスである。

鋳物の一つの特長として、様々な造形が可能であることが挙げられるが、これもそれを生かしたフェンスである。正面から見ると単なる縦格子に見えるが、斜めから見ると柔らかい膨らみをが見えてくるというデザインである。つまり、見る角度でデザインが変化するということになる。

アートの世界では、絵画や彫刻から、様々な動く彫刻やデジタルアートといった動的なアートへとその表現方法が多様化している。特にデジタルアートの進歩はめざましく、プロジェクションマッピングもその一例であるし、トランプ大統領夫人と阿部首相夫人が出かけたデジタルアートミュージアムなどでは、斬新かつ参加型でのアートが楽しめる。

この鋳物のフェンスとデジタルアートとは比較する対象ではないが、動かないフェンスに対し、自分たちが動くことで変化がみられるデザインは、「静的」鋳物を「動的」な造形に変化させる一つの可能性を示している。

モリチュウの提案に対し、その意図を汲んでデザイン設計をしていただいた杉原設計様に感謝です。

婦人青少年会館

婦人青少年会館