社長ブログ

2019.01.19

「分かっている」という危うさ

何かを言うと「あーそんなことか、分かってる」とまともに聞かない人がいる。

以前も「整理整頓」のことを話していたら、「あー、2Sでしょ」といかにも分かったようなことを言っていながら実際には何もしていない人がいた。そして、当然現場は2Sからほど遠い状態であったことを覚えている。

また、かつて社長になる前に、ある社員から「あいつはどうせ何も分かっていないから」と言われたことがあった。実は、その人は正しい。なぜならば、私は当時何も分かっていなかったからである。それ以上に今でも分からない事は山ほどある。ただ残念なことに、そう言った人は、自分は全て分かっているような口調で常に語り、その為上から目線であり、お客様や協力会社を怒らせ、社員ともコミュニケーションを取れない人であった。そして基本謝らない。

「自分が正しい」と思う人と「自分が正しくないかもしれない」と思う人。基本的な考え方の差は大きい。「自分が正しい」と思っている人は実は間違っていてもそのことに気が付かないし、指摘をされても受け入れないので学べない。結果向上できない。

「無知であることを知っている点において、知恵者と自認する相手よりわずかに優れている」と言ったソクラテス。「無知の知」は正に至言である。