社長ブログ

2019.01.13

塗師祥一郎作品展

日曜日はアートシーン

つい先週の2019年1月12日まで、川口総合文化センター・リリアで「塗師祥一郎作品展」が開催されていた。
これは、様々な方が川口市に寄贈された塗師先生の作品を展示したものであるが、非常に多くの方が来館しその絵の素晴らしさを堪能したとのことである。

塗師先生の画風や特長については様々な人が書いているので専門家に任せるとするが、今回初めて見た初期の作品は塗師先生の代名詞でもある「雪景色」とは違うキュービズム的な表現であり、力強さを感じた。

個人的に、風景画を見る際にはその場の「空気感」が伝わってくるかをいつもポイントとして鑑賞することに決めているが、塗師先生の雪景からは「きりりと冷えた空気」が流れているのが伝わってくる。そして冷たい雪景色なのだが、なぜか穏やかな気持ちにさせてくれる。なんとも不思議な魅力だ。

かつて、どういういきさつか何かの写生会に参加をした際に、塗師先生が現れた。その時、ある方の描いていた絵に対し、「これはね、こんな風にするいいんだよね」と言いながら、2.5cm幅位の絵筆に白い絵具をたっぷり付け横に一本線を引いた瞬間、絵ががらりと変わり、本当に深みのある絵になった瞬間を見たことがあった。

これが本当のプロなんだと身震いしたことを今でも覚えている。

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