社長ブログ

2018.08.29

奇跡の社員(4)

さて、手探りでの治療を続けながら数日が過ぎていった。看病をする家族ももちろんそうであるが、一緒に見守っている中国人のO社長と弊社スタッフのKも疲労が溜まってくる。

実は、いつ何時容態が急変するやもしれぬ状態のため、誰かが病院に宿泊をしなくてはいけないのであるが、家族の方だけ泊まっていてもどうにもならない。それはいざという時に、言葉が通じないと困るからである。なので、交代でO社長とKが病院に寝泊りしてくれていた。しかし二人とも家族がいるし、仕事もある。そんなに長期間病院に寝泊まりをして貰うわけにはいかない。何か方策を考えなくてはいけないと思っていた。夜病院に泊まってくれる人を派遣してくれる会社なんてあるのかなぁ・・・しかも日本語が分からないと困るし・・・。

4日目になってもなかなか良い方向への変化が見られない。特効薬が見えてこない。そんな状態の中「最後にこの抗生物質(正式には血清と言ったかもしれない)を試したい」という説明があった。それまでも結構高価な薬が使われていたが、それはこれまでとは比較にならない位高いものだった。O社長の「んーん、これはすごいよ、高いよぉ」という言葉がまだ耳に残っている。しかし、高いからといって怯んではいられない。治療に保険が効かないことは分かっていたので取り敢えずそれなりの現金で持って行ったので即決。それを使うことにした(続く)。